今回は健康診断ではあまり馴染みのないアレルギー検査についてお話しします。
非特異的IGEとは?
「タイトルを見て非特異的IGEって何?全く聞いたことがない」と思われた方もいるでしょう。
非特異的IGEとは
定められた200種類以上のアレルギー物質に対して
それぞれのアレルギー反応を数値化してすべて足したものです
つまり自分がどれくらいアレルギー体質であるかということです。
でもなんでアレルギー検査なんてする必要があるの?
パイロットには関係なさそうだけど。
それはね。
アレルギー反応が起こって鼻が詰まっていると
操縦している時に航空性中耳炎になる可能性があるからだよ!
航空性中耳炎は鼻が詰まってる状態で降下をしていくとなりやすいんです。実際にCAさんもこの航空性中耳炎に悩まされて乗務停止になっている人が多く問題視されています。因みに航空性中耳炎はめちゃくちゃ痛く、立っていることもしんどいです。
フライト中にパイロットがそんなものになってしまったら大変なので、アレルギーは出来る限り排除したいというわけです。
一方で非特異的IGEの値が高くてもアレルギーに悩まされていない人もいるので、アレルギー体質でない方も一度調べた方がよいです。
※この検査は保険適用外なのでちょっと高い(1万円弱)です。
航空大学校の受験では明確にダメと言われる数値があるわけではない(IGE400IU/mlの同期もいる)ですが、一般に正常値は170IU/ml以下です。
値が高かった場合は下げるのに時間を要しますので、お医者さんと相談して対策を行ってください。またちょっと高かっただけなら努力次第で合格範囲にもっていけます。
では具体的な対応策を見ていきましょう。
非特異的IGEを下げる習慣
非特異的IGEはアレルギーと接触した機会が多ければ多いほど高くなる傾向にあります。そして乳酸菌を取り入れることでアレルギー反応への免疫も獲得できるという論文も出されています。
よって
- 毎日部屋の掃除し綺麗な状態を保ちましょう
- 毎朝ヨーグルトを食べましょう
ヨーグルトに関しては様々な菌の種類があります。アレルギーにはL-92乳酸菌が良いでしょう。
コンビニなどでも購入できるこれ↓です。
航大生は乳酸菌を摂りがちです(笑)
寮生活で共同使用していた冷蔵庫もヨーグルトまみれでした(笑)
一体胃腸にはどれほどの腸内細菌が…
みなさんも毎日の習慣にぜひ乳酸菌を入れてみて下さい!!
アレルギー検査の項目
非特異的IGEの検査で200種類のアレルゲンに対する反応を調べ、その中でもより注視されているものに
スギ・ヒノキ・ダニ・ハウスダスト
の4つがあり、それぞれ個別に検査されます。
検査結果はクラス分けされ、7段階評価のクラス0~6です。数字が大きくなるほどアレルギー反応が起こっています。
対策法は上記の二つと舌下療法というものがあります。
舌下療法は100年以上前から用いれている治療法で、長期間にわたってアレルゲンを含んだ治療薬を服用することで特定のアレルギーに対する反応を起こらないようにするものです。
定期的に薬を貰い、毎日服用しなければならないので少しだけ大変ですが、メリットは大きいです
豆知識
北海道にはスギが存在しません。また海外にはスギの花粉症なるものが存在しません。戦後、焼け野原になった土地を早く緑にするために、成長が早く安価で建築にも使えるスギが大量に植えられたので、日本ではスギの花粉症が多いのです。
帯広課程は監獄ですが(笑)花粉症の人にとってはかなり嬉しいことでしょう!!
まとめ
アレルギー検査を乗り切るために
- 毎日部屋の掃除し綺麗な状態を保ちましょう
- 毎朝ヨーグルトを食べましょう
- 可能なら舌下療法も検討してみましょう
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