二次試験について見ていきましょう!
身体検査って何するの…?
走ったり?跳んだり?運動神経悪いから…心配だな…
(^▽^)/
心配しなくても大丈夫ですよ!
健康診断より項目が多いだけで運動神経は関係ないですよ!
簡単に説明しますね!
それでは見ていこう身体検査!!
航空身体検査
航空身体検査の概要
まずは概要について見ていきましょう!
パイロットが航空業務を遂行するためには心身の健康が大切であり、それを定期的に確認するために航空身体検査というものがあります。最近では視力に関する規定は大きく緩和されてきており、より多くの人にも門出が開かれてきています。一方で、精神疾患などについては以前より厳しくなっている傾向にあります。
パイロットは航空身体検査に適合しないと飛行の許可が下りません。ですので生涯を掛けて、身体検査とは付き合っていく必要があります。また航空大学校では定年まで飛行できる資質を見られているので、より厳しい基準が設けられています。
身体検査の中身
こちらの内容に沿って身体検査は行われ、1つでも不適合となればパイロットになることは出来ません。
受験勉強を始めるあなたに!!!ここでポイント!!
パイロットを目指すことを決めたら、まず航空身体検査を受けた方が良いですよ!!そもそも航空身体検査が通る体じゃないと勉強が無駄になってしまいますよ!
じゃあそこでダメだったら、もう夢は諦めなければならないってことですか…
大丈夫ですよ!必ずしもそういうわけではありません!
航空身体検査には努力で変えられるものとそうではないものがあります!
自分の体の特性を知るためにも一度受診した方がいいんです!
全国の航空身体検査医
では具体的にどこで受けられるか見ていきましょう。
航空身体検査が受けられる病院は告示で定められており、こちらから調べることが出来ます。
日本全国で見てもそこまで多くはないですね。
加えて病院によってはライセンサーしか航空身体検査を受られないところもあるので一度問い合わせてみて下さい。
ここでポイント!!
- 診療費は4万円くらいのところが多い
- 病院に寄っては航空身体検査実施に慣れておらず、検査項目を飛ばされることもある
- 受験のための航空身体検査を受け付けていない病院もある
以上のことから私がお勧めするのは
永田町つばさクリニックさん
です。
こちらは東京にありますが、航空身体検査にも慣れており、航大受験のための診療も行ってくれます。
以前受診したときの値段は38000円でした。
ぜひ一度検査をして、あなたの体について理解を深めましょう!!
航空大学校!!二次試験!
航空身体検査
航空大学校の二次試験脳波検査以外を一日で行っていきます。
午前身体検査のグループと午前に心理検査のグループの二つに分けられ、それぞれ4時間近くかかる予定になっています。
会場に到着して受験票の確認を行った後、問診票を記入します。
こちらの問診票は白紙3枚、色紙3枚あり、内容は白紙が家系図、既往歴、睡眠障害について。色紙は身体検査の問診票になります。
心理適性検査
- クレペリン検査
- ロールシャッハ(人格診断検査)
- MMPI(ミネソタ多面人格目録)
の3つの項目を実施します。
え…多くないですか…?
何か難しい名前の検査もあってよくわかりません。
そんなに心配することは大丈夫ですよ!!
それでは一緒に見ていきましょう!
クレペリン検査
クレペリン検査は約40分かかる検査です。内訳は練習5分→計算15分→休憩5分→計算15分で構成されています。中には小学校や中学校でやったこともある人がいると思います。
↓こんな感じの試験です。
ただひたすら足し算をし続けるという地味な作業を繰り返します。
この簡単な試験で受験生の働きぶりを見ており、作業量、誤答数、作業曲線の3つを見て総合的に適性があるのか判断されます。
ぞっくり言うと上の図のような計算状況になれば適性があることになります。
これをやってみたらわかると思いますが、二度とやりたくありません!!すごく単純で40分ぶっ通しなのでかなり疲れますし、途中で何やっているんだろうと思い始めます(笑)
どうしてもやりたい人はネットや書店でも購入できるのでやってみてもいいと思います。個人的な意見としてはやっても意味がないと思っています。練習時間に与えられる5分で十分です。
ロールシャッハ(人格診断検査)
ロールシャッハは約50分使って行われる検査です。5つの絵を使った連想ゲームで、普通にやれば20分前後で終わる検査です。
ロールシャッハも小学校や中学校でやった人がいると思います。
↓こちらのようなものです。
この絵がどのように見えるのか?なぜそのように見えるのか?という2点を選択方式でやっていきます。
この絵を見て動物の頭蓋骨のように見える。
と思ったそこのあなたアウトです。(笑)
そういった明らかにやばいものは避けましょう。
なぜそのように見えるか?については多くの人にもそう見えるであろう客観的な理由を選びましょう。色彩的、雲や煙といった形のないものも選択しない方がBetterです。
MMPI(ミネソタ多面人格目録)
MMPIは550問あり、60分で実施されます。短い時間に選択方式で自分に一番近いものを選んでいきます。
全体を通して総合的に異常か正常かを判断され、選択問題で「どちらでもない」は9個までしか選択してはいけません。MMPIを行う前に試験官から説明があります。
550個も質問があり、所々似ているものもあるので次第に本当の自分の答えになっていくはずです。解答が進んでいくにつれて、始めと違うものを選ぶことは至って普通のことなので気にしないで下さい。
MMPIも60分はかからないので時間が余るはずです。
心理適性検査のまとめ
- 心理適性検査は疲れます
- クレペリンは作業量、誤答数、作業曲線で判断されます
- ロールシャッハはやばいものは避けましょう
- ロールシャッハは客観的な理由を選択し、色彩系、雲や煙などの形のないものは避けましょう
- MMPIは素直に解答しましょう
- MMPIは「どちらでもない」という選択した数に注意しましょう
身体検査
眼科
これが皆さん気になりますよね?!
やはりパイロットを目指すということで、普通の眼科の検診よりも数が多くあります。そしてどれか一つでも規定値外であった場合は問答無用で不合格になります。
近視力・中視力
小さな本に書いてあるカタカナとランドルト環を読む。判定方法は5個以上に対して60%以上の正答率があれば適合です。
遠視力
学校の健康診断でやったようなものでランドルト環を読む。判定方法はこちらも5個以上に対して60%以上の正答率があれば適合です。
深視力
三つのバーがあり、真ん中だけ動く仕組みになっている。すべてのバーが横一列にそろったときの誤差の5回の平均値が20mm以内であれば適合です。
深視力は本番前に練習させてもらうのがお勧めです。また眼鏡屋さんでもこちらの器具があるので一度やっておくといいと思います。
慣れるまでは結構難しいですが、身体検査でもやり直しさせてもらえるので安心して下さい。
視野
ドーム状の器具に頭を固定し、四方八方から現れる光の点が見えたらボタンを押すシステムの機械を使用します。これは眼科においてあるので検査といってやってみるといいでしょう。
光の点は大きい点と小さい点の二種類があります。
最初は大きい点(直径3cmくらい)がゆっくりとした速度でドームの外側から現れるのでちょっとでも見えたらスイッチを押します。
次に小さい点(3mmくらい)が高速で移動するので見えたら瞬時にボタンを押します。
最後にマリオット盲点というものが人間には存在するので大きな点がその周りを移動し、また見えたら押すという要領で左右行います。
視野の範囲が決まっているので出来るだけ内側に入られないようにして下さい。
マリオット盲点だけは視野の内側に存在します。
ポイントは即ボタンを押すということです。でも早すぎると看護士さんに怒られるので注意です。
斜位・斜視
ペンライトで9方向の目の動きを検査
より目にしていく動きもあり、目から100mm以内までより目を続けられれば大丈夫です。
あとはステレオテストという検査があり、特殊なメガネをかけ、本に書かれたハエの羽をつかめるか?どれが浮いて見えるかという検査を行います。
こちらは説明が難しいですが、この対策も眼科に行ってできます。
眼圧
機械から空気が出てくる、あれです。
眼圧が22Hmg未満なら適合です。
色覚
石原式という専用の本を使って実施します。
こちらも数字や迷路を声に出して答えたり、なぞったりします。途中の問題で数字でも迷路でもないものが出てくるので「わかりません」といいましょう。色覚の検査も眼科で練習できますが、アプリの色覚のゲームで十分だと思います。
耳鼻科
耳鼻科
耳鼻科もパイロットになる上で必要な項目がたくさんあります。
聴力検査
学校の健康診断で一度はやったことがあるようなものです。
聞こえたら即押してください。そして音が聞こえている間は押し続けましょう。前日の耳の掃除は忘れないようにしましょう。
ティンパノメトリー
片耳ずつ圧力を加えられ、それが自然に抜けるか見るというものです。
飛行機で上昇中に耳がツーンとなると思いますが、あれに似た感覚の検査です。対策はありません。
注視眼振検査
牛乳瓶の底のような眼鏡を付け、頭を回され目の動きを拡大して見る検査です。
出来る限り目の前を見続けるようにしましょう。
平衡機能
歩行
アイマスクをして10m先のところまで歩行を行います。その際、1m以上の左右への偏奇がある場合は不適合になります。
足踏み
アイマスクをして二重の円の真ん中に立ち、その場で足踏みを50回行います。90度以上の回転、1m以上の移動、後方へ移動、著しい動揺がある場合に不適合になります。
立ち直り
両足立ち・片足立ち・足前後立ちをアイマスクありの状態、なしの状態で30秒間行います。
3回以上の地面への接地または著しい動揺がある場合は不適合になります。
遮眼書字
机に座り、アイマスクありの状態となしの状態で「アイウエオ」とカタカナで書きます。その際に利き手でない方は膝の上に置き、利き手は鉛筆の先以外ものにつけてはいけません。
左右10度以上傾きが複数回見られる場合は再検査になります。そのアイマスクを付けた状態のまま、1回目は赤いペンで、2回目は青いペンで「アイウエオ」と書きます。
「ABCDE」の場合もあります。
平衡機能の検査に関しては一つが不適合だったからダメとすぐに決められるわけではなく、それぞれを総合的に見て一つの平衡機能の検査なのでたとえ、どれがダメでも悲観的になりすぎないでください。
内科
内科
怖い。怖い。注射が待ってますね。。。何回やっても嫌です。(笑)
採血
採血は3本取ります。検査項目は多すぎていい尽くせません。
採血は再検査が最も多いものです。つまりその日の体調や前日食べたものによってある程度変わる可能性があるため、再検査になる人が多いです。
まずは自分の血液の特徴について知り、無理のない範囲で努力しましょう。
私も採血で適合になるために無理をした経験があります。
そちらについては別の記事でお話しします。
検尿
いつもやるあれです。ポイントは検尿は最初と最後のおしっこは取らず、真ん中を採取しましょう。タンパク質、糖、潜血によって判定を行います。
身体検査の最初にやってしまうのがお勧めです。
BMI
30以上が不適合です。ムキムキで30以上だった場合は適合です。(笑)また身長は158cm以上必要です。
計算式は
BMI=体重[kg]÷身長[m]÷身長[m]
因みにBMIは22くらいが最も病気になりづらいみたいです。
心電図
健康診断でやったことがある人もいるでしょう。あれです。
対策はないのでリラックスして下さい。
問診
薬の使用などに関する質問を行い、脈拍や血圧、関節運動の確認をします。最後に聴診器で心臓や肺の音を聞いておしまいです。対策はないので元気に誠実に事実を伝えましょう。
レントゲン
心胸比が50%以上が正常で、体の中の様子を見ます。
計算式は
心胸比=心臓の幅[cm]÷肺の幅[cm]×100
心胸比を正常にするために呼吸をしっかりしましょう。
精神科
精神科
こちらはマンツーマンで行われ、約5分程度の問診があります。
内容は
- なぜパイロットになりたいのか?
- なぜ航大なのか?
- 出身地はどこか?
- 趣味は?
といった具合です。
答えの内容ではなく、普通に会話できるかということが見られています。
解答が三次試験の面接に繋がることはないので心配しないでください。
元気に声を出して問診してもらいましょう!!
脳波
脳波
脳波検査は身体検査aを通過した人だけで行われます。時間は30分程度で、一日目と異なる試験会場で実施されることもあります。
脳波はその日の体調によって大きく変動する検査項目なので、検査の2~3日前は安静にして過ごしてください。
いつもは通る人でも、検査の一週間前に病気にかかって通らないことがあるそうです。加えてこの検査には再検査はありません。
しかしそんなに怯えることはありません。
基本的にてんかんの人以外は大丈夫です。
検査の流れは
- 部屋に入る
- 椅子に座り、グリスと電極を頭に着けていく
- ベットに寝ころぶ
- 部屋から看護士さんが出ていく
- 安静にしたまま、目を閉じたり開いたりする
- 目を閉じたままほっとかれる
- 目を閉じた状態で目の前の光がパカパカなる
- 過呼吸状態を作るために看護士さんの声に合わせて深い息をする(これがなかなか大変)
- 過呼吸で疲れ切った後にほっとかれる
という流れです。
すごく眠くなりますが、極力寝ないようにしましょう。寝ると悪い結果が出やすいです。ただ人によっては寝るように指示されたりもします。
注意点は寝ないことと検査までの時間の過ごし方です。
身体検査のまとめ
まずは自分の体の特徴を把握しましょう。
そして身体検査には努力でどうにかなる項目があります。
具体的に
- 深視力
- 平衡機能
- 採血
- BMI
- 検尿
上記に該当する項目で不適合になる場合は努力次第で何とかなる可能性あります。
それ以外であっても諦めたらそこで終了です。
検査前日までは体調管理に努め、リラックスした生活をしましょう。
また航大の検査は元気さも見られていますし、看護士さんも人間なので礼儀正しくしていると検査もやり直してくれたりします。元気で誠実に検査に臨みましょう。
私も色々な項目で努力をしました。
自分の体を実験に色々な食事制限に挑戦した結果、やはり無理をしないことが最も大切だと思いました。パイロットはこの先、40年近く携わっていく職業です。無理のない範囲で体と相談しながら頑張ってください。
コメント
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