これまで航大受験について多く書いてきました!
航大は受験を含め、外部の人が実情を知らないことが多いです!
今回はそんな知られざる航大生活にスポットライトを当て、入学後の生活をイメージするとともに受験のモチベーションにも役立てて頂きたいと思います!
テーマは【どういった日常生活を送っているか】です!
航大生活の概要
基本事項
航大の本部は皆さんご存知の宮崎県宮崎市です。
その後課程が進むと宮崎→北海道帯広→宮崎→宮城県岩沼
という流れで移動を繰り返します。
(仙台課程とは言われますが、実際は仙台ではなく、岩沼課程みたいなもんです(笑))
日本全国を転々とできるのは航大生の利点だと思います。
航大生活はシラバス上では2年間となっています。
ただし現在は使用機材の不具合や悪天候などの影響により
卒業までには2年半を要する状況となっています。
入学時期は入学者の希望を取り、学校側が総合的な判断をします。
入学は6月、9月、12月、3月の4回で同じ入試を受験した人でも先輩・後輩といった感じで上下関係ができます。
なんで4回に分けて入学しているの?
それは機材繰りと空港使用の関係、あとは訓練効率が原因ですね。
最近は空港周辺を飛行する航空機の数も増え
TGL(タッチアンドゴー)などをするための機数も
かなり制限されるようになってきています。
TGLとはこんな感じ⇓のことです。
訓練内容
宮崎(5か月)→座学、生活スタイルの構築
帯広(6ヵ月)→自家用相当の技量の習得
宮崎(6ヵ月)→事業用ライセンス(単発)の取得
仙台(7ヵ月)→ライセンスの書き換え(単発→多発)、計器飛行証明の取得、就活
この中でハードなのはすべてですね
はーい。
「終われば楽勝CAC」という言葉があるくらいですから(笑)
終わるまではハードです(笑)
学校での過ごし方
航大は全寮制なので、すべての学生が寮に入らなければなりません。
その寮も一人部屋ではなく、最初は先輩と一緒に暮らすことになります。
座学生はかなり気を使います。
(航大では座学課程→座学生、フライト課程→フライト学生と呼びます)
同部屋の先輩の背中を見て、早く飛びたいと思って毎日座学に明け暮れるのです。
ただしフライトが始まったら地獄です。(笑)
宮崎座学課程
宮崎座学は勉強×ミーティング×勉強が思い出です。
入学後、すぐに月曜日から金曜日までみっちり授業を入れられます。
予習・復習もしなければなりません。
加えて、授業が始まってから一か月後にはチェック(テスト)も入ってくるので
忙しさが時間とともに拡大していきます。
座学課程の最後の方は毎日チェックがあるくらい忙しいです。
このチェックも同じ試験で60点未満を2回連続取ると退学になります。
(しかしここで60点未満連続2回は聞いたことありません。)
皆、満点を目指しているので平均点が90点以上は当たり前です。
授業後には座学生は何らかのイベントに備えたり
勉強を教え合ったり
重要なことを共有するために
ミーティングをほぼ毎日行います。
これは卒業するまでずっとやることです。
イベントとは
ウェルカムパーティー
ダンスパーティー
フェアウェルパーティー
大きく分けるとこの三つです。
そしてどれもすべて重要で座学生はパーティーにも全力で取り組みます。
あとは座学期間中に事業用操縦士の筆記試験に合格、
航空無線通信士の免許も取得しておく必要があるので
航空無線は入学前に取得しておきましょう。
そして寮の雑用お世話をするのも座学生です。
なので生活だけ見ると一番忙しいかもしれません。
睡眠時間は4時間くらいが当たり前でした。
座学は勉強×ミーティング―×勉強です。
ただしこの後の帯広フライト課程で座学と実技の異なりに気づかされます。
帯広フライト課程
帯広フライト課程は航大生活の中でも
最も辛くもあり、最も感動した
最も忘れられない記憶です。
座学が終わって北海道帯広の地に降り立った時の
言葉では表現できない気持ちは今でも忘れません。
帯広フライト課程(地獄)に入校してすぐに訓練担当教官の発表と
バディーの発表があります。
(小中学校の席替えみたいなやつです(笑))
航大では約20時間でソロフライトに出なければならないので
この組み合わせがかなり重要になってきます。
入校後も最初の一か月は座学が続きます。
そして一か月間の入念なフライト準備を経て
初フライトを迎えます。
初フライトの思い出はまちまちです。
・嘔吐物お土産を持ってくるもの
・気づいたら地上にいたというもの
・降機してすぐに力が抜け担いで寮に連れて行かれるもの
・鬼教官に怒鳴られ精神的にやられてしまうもの
・フライトが楽しかったもの
本当にまちまちです。
今では良い思い出です。
そうして楽しんでいられるのも最初の3時間くらいです。
すぐにソロに出られるのかいう問題に
ぶち当たります。
なぜなら、飛行機に乗り始めてすぐに成長が出るわけないんです。
上空に行くと人間の脳はかなり馬鹿になります。
きっと偏差値30くらいです。
飛行機をコントロールするのも
手順をやるのも
航空無線をやるのも
自機の位置を把握するのも
教官の教えをきくのも
やらなければならず
キャパオバーを起こしてしまいます。
そしてなんといっても飛行機はこれまでに乗ったことがないほど
高速です。
小型機でも300㎞/h近くは出ています。
そんなわけで20時間でソロは結構しんどいのです。
しかし操縦桿を握ったこともない素人が
一人ですべてマネージメントするレベルに到達しなければなりません。
でないと退学になります。
ちょっと怖いこと言ってますね。。。
この理由もあって帯広フライト課程は大変なのです。
また帯広は北海道だけあって広大です。
最寄りのコンビニまで片道10㌔、町までは片道30㌔あります。
周りには帯広空港以外何もありません。
利便性は最悪で、auに関しては電波も届きません(笑)
そうしたことが帯広が地獄と呼ばれる由縁です。
でも自然はとんでもなく綺麗で
フライト中に余裕ができ始めると
感動すること間違いなしです。
帯広はここには書き切れないほど
私にとっては思い出深い地です。
次の記事ではプロになる最終関門宮崎課程と就職の仙台課程について
お話しします。
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